TOEICスコア 素点から実際のスコアの出し方
TOEICスコアの概要
TOEICのリスニング・リーディングの最低スコア・最高スコアは次のようになっています。
最低点 | 最高点 | |
リスニング | 5 | 495 |
リーディング | 5 | 495 |
合計 | 10 | 990 |
最低点が10点 最高点が990点です 全部間違えても10点は取れるシステムですが、なんででしょうね?
満点も1000点という区切りがいい点数ではなく990点です
このことからわかることはリスニング、リーディングそれぞれ100問ありますが、これは1問5点で計算しているわけではない、ということを意味しているのです。更に言うと、例えばリスニングでは5問程度間違えても満点のフルスコア495がもらえることもあります。
また、公式問題集やその他模試系の問題集で素点に対する予想スコアが載っています。
皆さんも、TOEICを受験してみてリスニングの方が点数が上、という事がほとんどではないでしょうか。私はリスニングのスコアがリーディングのスコアを下回ったことはないです。リーディングが得意、という方はそんなことないかもしれませんけどね。
平均点 | |
リスニング | 321.5 |
リーディング | 265.3 |
合計 | 586.8 |
このように、リスニングの方のスコアが高いのです。概ねいつも50~60点ほどリスニングスコアが高くなるようです。日本の英語教育はリーディングに力を入れているわりにはこのような結果になるのですね。
つまり、単純に1問:5点というスコア換算はしていないし、リスニングとリーディングでも計算方法が違うのです。
また難易度が高すぎる、や、答えが二つある、とった質の悪い出題があった場合、その問題は採点されない、といった事もあるようです。よって、同じ問題数を正解していても、正解する箇所によってもスコアが変動することになるのです。結構奥深いですね。
TOEICのスコア算出方法の利点
このようにTOEICのスコアは素点×5のようなスコア算出方法はとっておらず、別の統計的な方法でスコアを算出しているわけですが、これにより以下のような良い事があります。
・同じ実力の人がTOEICを受けると、何度受けてもスコアは同じ(変動はあります→68.2%の確率で、本来の実力から±50点の差異が生じる)
・1年前に受けたスコアと今受けたスコアの価値が等しい
よく「合格は70点以上」などと点数の基準を固定で決めてしまっている資格試験ってありますよね。分かりやすいといえば分かりやすいのですが、問題の難易度が実施回によって違う事があり、合格率が全く違う、なんていうこともよくあるんです。これだと、受験する回によっては簡単に合格出来たり、激ムズの回に当たってしまって不合格になる、など受験者に不公平となってしまうのです。
TOEICは実施回やフォーム毎の難易度に左右されず公平なスコアを算出できるようようにしているのです。
素点とスコアの換算・算出
TOEICでは上で紹介したようなの統計処理を施してスコアを算出しているのですが、TOEIC協会から具体的な算出方法が公表されているわけではありません。
しかし世の中にはTOEICマニアな方々が沢山いて、何問正解したらスコアはこれくらいになった、といった情報が結構あります。
まずはリスニングの素点・スコア換算表です。
次にリーディングの素点・スコア換算表です。
まず、リスニング・リーディング各セクションで80問~100問といった高い正解数の部分を見てみると、リーディングの得点のし難さがよくわかります。リスニングでは5問くらい間違えても満点の495点が出る事がありますが、リーディングで満点495点を取るには全問正解或いは1問間違い位までしか許されません。5問間違うと恐らく450点くらいまでスコアが落ちます。
そして、他の部分でもリスニングとリーディングのスコアは概ね30~70点ほどの差で推移しています。同じ問題数を正解してもリーディングよりリスニングの方がスコアが高いんです。
ちなみにリスニング・リーディング共に62問正解すると、325点と265点で合計590点となり、上記で紹介した平均スコアに近くなります。リスニングとリーディングのスコア差も60点となっています。リスニング・リーディングともに62問正解くらいが日本人の平均スコア(590点程度)ということになるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、TOEICの正解数とスコアはリンクしているわけではないので、この素点・スコア換算は目安としてご覧ください。
何問正解すると、おおよそどれ位のスコアがとれるのか、を知るための一つの参考として見て頂ければと思います。皆さんのスコアが向上することを願っています